という題の本を読みました。フランスのフレデリック・ルノワールという人が書いて 田島洋子という人が訳しています。
図書館で ふと目について 借りました。理由は薄くて新しかったからです。哲学の書棚に収まっていました。
実際 哲学の本 というのは慣れてないとまあ読みにくいこと甚だしいんですよね。
でも最近は 読みやすい本も随分出ているようで この本もとても読みやすかったです。
文学の本は、作者の独特な世界観や感覚が濃厚に打ち出されていて、とても個人的な体験を強いられる感じがして、今少し距離を置いています。読むと息苦しくなってしまうのです。
それに対し、私でも軽々と読める程度の、易しく、かつ誠実な内容の哲学の本では、人生に一筋 明るい 灯をつけてくれるような そんな言葉や、考え方を見つけることができます。
それは1つ1つが決して難しいことではないんだと思います。
自分でも薄々わかっていたり、でも現実には実行に移していなかったりすること。
そういうことをはっきりと言葉にされているので、私の頭の中もクリアになる気がするのです。
今日のこの本の 副題はーよく生きることを先延ばしにしないーとあります。
またフランス語で「雨の中で踊ろう」という言葉が添えられているようです。
コロナのロックダウンの頃に書かれた本のようで、私たちが向き合っている困難や課題、それに対して絶望に打ちひしがれず、 しなやかに前向きに生きていこうということが書かれてると思いました。
レジリエンスという言葉 を恥ずかしながら初めて ここで知りました。
私事では30年前に患った 障害を きちんと向き合い、認め、バランスの取れた良い考えを持って生きていこうと言われてるような気がします。
そうでなきゃ この先 本当にやって行けませんものね。
どんどん来るべきものに対処していかなければ。
今日だったら台風とか 米不足とかかな。
具体的に何ができるかよくわかってないんないんですが、今は野菜作って、できるだけいい本読んで、趣味を楽しんで、家族と仲良く支え合って、体をできるだけ動かして、できることに対処していくって感じですかね。
歴史的名著 という力業の作ではないと思います。でもとても 誠意を感じる本で今の時代を生きていく上で、心の支えになる言葉が込められた本の一つだなと思いました。
訳が良いのか 原文がストレートなのか とても読みやすかったです。
正直 、全く無理なく読むことができます。
それに哲学者の言葉はストレートで美しいものがとても多いと思います。
うん?社会学者なのかな。雑誌の編集長やってたそうです。
今62歳かそこらだそうですから、 まあなんというか 同世代。
日本文化の写真もいっぱい掲載されていました。
あとがきの田島陽子という訳者の人の文章もとても知的でおすすめだと思いました。