このところ他人の庭に生っているのを羨ましいと思う日々だったが、八百屋で真っ先に目に付くところに、 爽やかな香りを放って、ころころと梅の実が並ぶようになった。
もちろん まだ青い。
梅酒や 梅シロップ用のものだ。
ネットの情報で、田舎では600円台で売っていたと知ったが、ここでは安い方で1kg 千円する。
買おうかどうしようか。
今年もひどく 迷った。
そもそもうちはお酒を飲める人がいないので梅シロップ用になるにすぎない。たかがジュースの元に1000円かと思うと、節約家の母の渋い顔が目に浮かんで離れなくなる。
しかし 天気予報では 今年はとても暑いと聞く。
夏場の息苦しい時期に梅シロップの助けがあると、うんとしのぎやすくなるだろう。
余談だが、 そんな例年の悩みをなくすために、昨年11月に梅の苗木を植木鉢に植えていた。
しかし ひどい 強風が吹いたため、いくつか ついていた小さな花 のあとも全て吹き飛ばされてしまった。実がなる どころではなかった。
思うようにはいかないもの。
結局今年は思い切って小さい梅を買ってみた。
巷のレシピでは 青梅と一緒に 瓶の中入れるのは氷砂糖とほぼ決まっているが 私は特売の上白糖を1kg 用意した。
氷砂糖と青梅がこもごもと透明な瓶に入っているのは、見た目にも涼しくて綺麗なものだが、家にとっては贅沢品。 ここは分相応にケチっておくことにした。
どっちにしたって 砂糖 なんだから できないわけはないだろうという心積もり。
家に帰ってテーブルの上にボウルを出し、先ほど 買った 青梅をあけて、爪楊枝で1個1個のヘタを取っていく。
とったものは別のボウルに入れていく。
ヘタが外れた小さな丸い傷跡からみずみずしい香りが手に移る。
簡単すぎていわゆる梅仕事のうちに入るのかどうかも心もとないが、こういう手仕事は気持ちが和む。
ちなみに 本格的な 梅干し はまだ作ったことがない。
ヘタを全て取り終えた青梅は、水洗いして キュキュッと清潔な布巾で拭き、水分を全て落とす。
一方で用意しておいた 大きい広口のガラス瓶を消毒する。
綺麗に洗って、沸騰したやかんのお湯をガラスの内側にゆっくりと回しかけるのだ。
私はいきなり100°cのお湯を注ぎかけしてしまったが、本にはガラスが割れないように 最初は低い温度のお湯をかけるといい と書いてある。
熱湯消毒したガラス瓶は 布巾の上に逆さに置いて しばらく乾燥させておく。
それから 梅の方に戻る。味が苦くなるから止めた方が良いと書いてある レシピもあったが、面白いので長めのフォークでブスブスと全部の梅の表面に穴を開けていった。
最後は乾いたガラス瓶にまず 梅を入れてそれから 砂糖を入れてを2回繰り返して蓋をして終わり。
あとは 思いついた時に中身がよく混ざるよう振り回して眺めてみたりだ。
粉末の砂糖なのでうまくいくかどうか心配だ。案の定二、三日経つと、シロップは上がってきたのだが、底の方に大きく 真っ白な砂糖の層ができた。
これが溶けきるかどうか。
なかなか頑固そうな様子でいる。
あとはシロップができたら 梅の実を取り出さなければならないが、そのタイミングがわからない。
白い砂糖は白い砂糖のままに、梅のシワが深くなったら取り出すことにしようと思った。
取り出した 梅も種を取って煮て潰してジャムにしてみるつもり。
なんて作業工程を本 読む 傍ら書いていたんですけれど、結局は今写真をたくさん撮りすぎたみたいで撮影が煮詰まってます。
とかいって読書するにも集中力が途切れて15分くらいしか持たない 現実。
もう焦るじゃなくて ゆったりするべきかもしれません。
いくら 資格取ってもなんか この体調では働けそうもないかも。
あーもうなるようになれー。
遊ぶことばっかり 上手くなっちゃって。。。
始原よりいのち葛藤夏の海